インプラントのトラブルはすぐにご相談を
インプラントは適切に診断・治療・メインテナンスができていれば、長期にわたって快適に使用できます。しかし、診断・治療・メインテナンスのいずれかがきちんとできていないと、インプラントや人工歯が抜けたり外れてしまったり……。インプラントのトラブルは、早めに対処すればほとんどの場合でリカバリー(修復)可能です。治療後のトラブルでお悩みでしたら、当サイトへお気軽にご相談ください。
インプラントの脱落や欠損など、トラブルのかたちもいろいろですが、その原因はある程度推察することができます。考えられることをご紹介しますので、参考にしてください。
インプラントが脱落する原因
術後数週間以内の脱落
術中・術後の衛生管理が充分でないと、感染症を起こすことがあります。お口の中の歯周病菌の存在が大きく影響していると考えられます。器具の衛生管理、口腔内の消毒、抗生物質の投与など、さまざまな安全対策が講じられていれば、これらは防ぐことが可能です。
顎の骨とインプラントの結合を待つ安静期に患部を指や舌でむやみに触れることで、インプラントに負荷がかかってしまうことがあり、結合に失敗すると脱落することがあります。インプラント近くで入れ歯などをご使用の場合は、結合が確認できるまで長時間の使用を控えるなどの工夫をするようにしましょう。
インプラント埋入時には、インプラントよりも小さな穴を顎の骨にあけます。しかし、医師の技術不足でドリルの使い方が正確でないと、穴のサイズが大きくなり、インプラントが安定しないことがあります。
ドリルで穴をあける際には摩擦熱が生じ、骨がオーバーヒートを起こすことがあります。オーバーヒートは脱落の原因につながります。原因としては、使用器具(ドリル)のメインテナンス不足、医師の技術不足、器具の適切な使用に対する認識不足などが考えられます。
術後数ヶ月~数年の脱落
メインテナンスを怠ることで歯周病菌が繁殖し、歯周病に似た「インプラント歯周炎」になることがあります。インプラント歯周炎になると、インプラント周辺の歯周組織が破壊され、インプラントを支えきれなくなり、最終的には抜け落ちます。インプラント歯周炎にならないためにも、定期検診やメインテナンスを怠らないことが重要です。
人工歯が脱落する原因
人工歯の脱落の原因として考えられるのは、咬む力が強すぎること。しっかり咬めることがインプラントのメリットですが、クッションとなる歯根膜がないために咬んだ力がそのまま人工歯へ伝わってしまうのです。歯ぎしりや食いしばりのクセがある場合は、あらかじめ予防できるので、歯科医師へ相談しておきましょう。
人工歯が割れたり・欠けたりした場合、欠損が小さければセラミック材などで補修します。それが難しい場合は、新しい人工歯との交換など、状況によってさまざまな対応策があります。
マウスピースで強い咬み締めを予防
人工歯の脱落・欠損の原因として考えられるのが、強い咬みしめや食いしばり。夜間、無意識に行っていることが多いこれらのクセは、マウスピースの使用によって緩和できます。気になるクセがあれば、まずはご相談ください。